GBRを回避して歯肉補綴を選択することにより治療期間を短縮した症例
上顎インプラントによるフルブリッジの症例です。患者様はインプラントに関する一般向けの本をお書きになるぐらいインプラント治療を専門におやりになっている先生からのご紹介でした。患者様は長期総義歯を装着されており顎提がほとんど吸収してしまい、CTの診断でも歯槽骨がナイフエッジ状になりインプラントを埋入することが非常に難しい状態でした。またご高齢であることより無理な手術は回避して治療を進めなければなりませんでした。ピンポイントでの埋入が必須となります。
【1】 補綴物完成時の咬合面観。アーチのせまさがお分かり頂けると思います。 | |
【2】補綴完成時の正面観。キー&キーウエイのアタッチメントが1箇所入っています。前歯部に歯肉補綴の形状になっております。 | |
【3】補綴装着時の正面観。歯肉補綴を行い審美性を獲得しています。下顎の治療はご紹介してくださった先生が行う予定です。 |
とにかく難しい症例でした。患者様にインプラントで義歯を固定する方法を提案しましたが、ご本人とご紹介の先生の強い希望でインプラントのフルブリッジで治療していくことになりました。治療が終了時に頑固な肩こりがとれた報告を受け、私自身も義歯にしないでフルブリッジして本当によかったと思っています。