予後から考えるインプラント周囲の歯肉縁形態とインプラント補綴
【1】左右1,1にインプラントが埋入されています。左1インプラント頬側に排膿が認められました。現在であれば投薬で経過観察するでしょう。当時は投薬後GBRの計画をたてました。 | |
【2】粘膜を剥離した状態。インプラント部頬側の骨が消失しています。最小限の切開線を設定しています。 | |
【3】インプラント頬側に骨補填材を填入します。吸収を防ぐため骨補填材の工夫が必要です。 | |
【4】HAメンブレンテクニック変法でのGBRとなります。 | |
【5】歯肉弁をインプラントのアバットメントに巻きつけるように縫合します。その後補綴物を装着しています。 | |
【6】リカバーGBR後1ヶ月の状態。歯肉は退縮をおこし、インプラントのアバットメントが露出した状態になっています。 | |
【7】リカバー後8ヶ月の状態。退縮した歯肉がクリーピングをおこしています。今後も審美的な回復が期待できます。 |
1度歯肉退縮をおこし、クリーピングしてきています。インプラント補綴において歯肉縁下のアバットメントを含めた補綴物の形態は重要な要素となります。そして歯肉に快適な形態を付与することでインプラント周囲の歯肉がクリーピングしてくる現象は多くの臨床家が経験していることでしょう。インプラント周囲の歯肉縁形態は補綴物主導であると考えてよさそうです。Restrative driven Gumline・・・・その究極のテクニックが昨年紹介したあのテクニックなのですが・・・。もちろんこの患者さんの前方運動、臼歯部の後方の干渉は再度調整しています。