<ドライマウスとは>
ドライマウスとは、ストレスなどの様々な理由から口の中の唾液の分泌が少なくなり口の中が乾いてしまう症状のことです。
人は一時的な緊張で口の中が乾いて感じることはありますが、通常は水を飲めば戻る程度の渇きです。常に口の中が乾いている状態が三か月以上続いているという場合にドライマウスと診断され、日本では約800万人の方が 、ドライマウスの症状があると言われています。
<ドライマウスの症状>
症状としては、口や喉が渇く・口腔内がネバネバする・口臭が気になる・舌のひび割れ・舌を咬む・口腔粘膜のただれや痛み・食事が出来なくなる・食べ物の味を感じなくなる・滑舌が悪くなるなど、機能的に問題がでてくる、などがあげられます。
<唾液の役割>
唾液の分泌量は健康な場合、1日1.5リットルと言われています。
唾液にはラクトフェリン、リゾチームなど、抗菌作用を持つ物質が含まれており、口腔内の細菌の繁殖を防ぐ作用があります。また、食べる・飲む・話すなどの口の働きを助け、口腔内の細菌を洗い流す役割をしています。
唾液が減ると口の中の細菌が増え、虫歯や、歯周病に罹患するリスクが高くなり、重度の場合は、ものをうまく飲み込めなくなるなど、誤嚥性肺炎を起こすこともあります。
<ドライマウスの原因>
ドライマウスの原因の多くは生活習慣病とその治療薬の副作用、ストレス、ホルモンの減少など複合的で、すぐには解決出来ないことが多く、根本治療には時間がかかることが多いのが現状です。
・口呼吸
・糖尿病
・ストレス→自律神経がバランスを崩し、唾液の分泌を妨げる
・加齢→60代頃から唾液を分泌する機能が自然に低下する
・アルコールの摂取
・噛む力の低下
・薬の副作用(抗鬱剤、抗不安薬、降圧剤など)
<ドライマウスを伴う疾患>
・糖尿病
糖尿病は膵臓でつくられるインスリンの分泌や作用が低下し、血糖値が慢性的に高い状態になる生活習慣病です。血糖コントロールができない高血糖状態では、糖を含んだ尿が大量に排出されるため体内が脱水状態になり、口の渇きを感じることがあります。
・シェーグレン症候群
体を守る免疫の異常によって起こる疾患で、膠原病の一種です。口や目、皮膚など全身に乾燥がみられます。さらに、息切れや関節痛、気分の落ち込みなどの症状があらわれることも多くあります。圧倒的に女性に多く、発症は40~60歳代に集中しています。関節リウマチや全身性エリテマトーデスなど、他の膠原病との合併症も多くみられます。
・更年期障害
閉経の前後、約10年間の更年期を迎えると、女性ホルモンのバランスが急激に変化し、心や体にさまざまなトラブルを引き起こします。唾液の分泌は女性ホルモンのコントロールを受けているため、更年期に起こるホルモンバランスの乱れにより唾液の分泌が減少し、口の渇きを感じることがあります。その他、疲れやだるさ、肩こり、のぼせやほてり、イライラや不安感などの症状があらわれます。
<ドライマウスの対処法>
・マスクをする
・水を飲む(コーヒーやお茶、牛乳などは×)
・保湿スプレー・保湿ジェルを使用する
・「イー」「ウー」と声を出しながら口を大きく動かして唾液腺を刺激する
・唾液腺マッサージを行う
<ドライマウスにはアスタキサンチン!?>
アスタキサンチンとは?
サケヤイクラ、エビやカニに含まれる赤い色素がアスタキサンチンです。アスタキサンチンには、優れた抗酸があり、眼、筋肉、皮膚など健康に関する様々な作用の研究がなされています。アスタリールは富士化学工業により医療専用のヘルスケア・サプリメントとして開発されました(米国FDA『GRAS』認定)。
唾液の分泌と酸化ストレスは深い関係があり、アスタキサンチンを摂取することでドライマウスを軽減することが期待できます。また酸化ストレスと歯周病も関係があると言われています。口腔以外にも皮ふのシワ、しみ、眼精疲労などに効果が期待できます。