ユニット内の水の問題点
歯科治療ユニットの中を流れる水道水の残留塩素の減少や、給水系の水路管にできたバイオフィルムの問題が指摘されるようになってきました。バイオフィルムとは台所の三角コーナーの排水口や風呂場の排水口に見られるヌルヌルした細菌がつくりだした膜です。
歯科治療ユニットに流れる水中に多くの細菌が存在することを問題視し、CDC(米国疾病予防センター)は歯科治療ユニット内を流れる水が安全な飲料水の水質基準(500CPF/m以下)を満たすよう勧告しています。
水消毒システム装備の歯科治療ユニット
当院では歯科治療ユニットの水を衛生に保つことができるKaVo社製治療ユニットESTETICA E70を導入しております。KaVo社製治療ユニットESTETICA E70はユニット内を流れる水の行き止まりがないように設計されており、溜まり水による不衛生な状態を防止します。また以下のシステムが装備されており、ユニット内の水を衛生に保つことが可能です。
・毎朝のリンス機能
毎朝診療前にユニット内に残った水を自動的にすべて排出し、ユニット内の水を新しい水道水に入れ替えます。
・低濃度過酸化水素水による自動常時水消毒システム
常時低濃度の過酸化水素水(0.025%)を用いて水路管を清潔に保つシステムです。
・高濃度過酸化水素水による集中水消毒システム
週末や年末年始、夏休み等長期間休診する場合に実施します。この集中水消毒プログラムを定期的に実施することにより、水路管内の水をいつも安定して衛生に保つことが可能です。
高濃度の過酸化水素水(0.25%)を用いて、水路管を約30分漬け置き処理します。
きれいな水で歯科治療を受けることを当院は重要視しております。