右下6番、7番単独補綴症例

HAインプラント・シリンダータイプの単独補綴の予後

【1】7年以上前に埋入したインプラント補綴物の咬合面観です。審美的機能的回復が維持されています。補綴物と歯肉の関係も良好に維持されていることがわかります。
【2】 インプラント埋入時のレントゲン像。大臼歯部でありますが径3.25mmのナロータイプのインプラントが埋入されています。
【3】 インプラント埋入後7年経過のレントゲン像。マクロギャップが骨に近接していますが骨吸収は認められません。HAインプラントにおいてシリンダータイプは骨吸収が多いという報告もありますがこの症例を診るかぎり検討の余地がありそうです。最も咬合力がかかる大臼歯部にナローのインプラントという厳しい条件での検証です。やはりHAインプラントは単独補綴をスタンダードと考えてよさそうです。連結補綴の場合骨のたわみによりインプラント同士の力の干渉のリスクが考えられます。
【4】6、インプラント埋入後7年の前頭面のCT像。リモデリング・ソーサリング現象は起こっていません。
【5】7、インプラント埋入後7年の前頭面のCT像。同様にリモデリング・ソーサリング現象は起っていません。

ナロータイプのインプラントに既成のアバットを用いると当然インプラント補綴の歯肉縁形態は補綴物によって決定することになります。天然歯と同様の支台歯の形態を模倣すると頭でっかちになりアブノーマルな力をインプラントネック部で受けてしまう危険があります。中空で正円のアバットメントを用いその弾性で力を逃がすコンセプトにより良好な予後が期待できます。インプラント補綴は天然歯の補綴物を模倣するより、ナローなアバットを用いてポンティク形態に近づけることが審美的にも有利と考えています。その理由も後日言及しようと思います。